
一面、黄色く覆われた菜の花畑。「氷点」の“原風景”ともいえるさわやかな自然の中、「昭和」を意識したレトロな装いで登場した石原は会見で「北海道を満喫しています。食事もおいしくてラーメン、ジンギスカン、海鮮料理をひと通り食べました」と屈託のない笑顔を見せた。
手越は、石原演じるヒロイン陽子にひそかに恋心を寄せる義理の兄・徹役。会見では菜の花畑をバックに、妹への恋心が抑えきれなくなり陽子を後ろから抱きしめる“禁断のシーン”を再現してみせた。ただ、2人の実年齢は手越が1歳下。石原は「会う前は心配していたけど、会ったら頼れるお兄さんでした」と話して「アハハ」と笑った。
この無垢(むく)な笑顔がドラマでは見る影もなく凍りつく。「氷点」では殺人犯の娘として生まれた陽子を養母夏枝がいじめ抜く。66年、陽子を内藤洋子(56)、夏枝を故新珠三千代さんが演じて初ドラマ化された際には、新珠さんの迫真の演技が話題を呼び、42・7%の高視聴率を記録。以来、ドラマ化の度に夏枝の陽子いじめが“見せ場”に。
今回も夏枝が陽子に襲いかかり首を絞めたり、陽子が読む卒業式の答辞の原稿を白紙にすり替えるなど激しいいじめっぷりになっている。石原は「ものすごくいじめられてます。飯島さんが能面のような(冷たい)顔をして私をいじめるシーンがあるんですけど、そこはぞっとするくらい怖い」。手越も石原の話に相づちを打ちながら、飯島の“鬼母”ぶりを認めていた。
2月24日にスタートした撮影は、今月22日から2度目の旭川ロケに入っており、29日にクランクアップする。